中断してるとはいえ、
振り返ると本格オーディオの世界に踏み込んで
人生が変わったなぁと思う。
子供の時からオーディオは好きだったし、
地元の大きな電気屋で試聴して一番音がよかった機材を
進学祝いに買ってもらって、いい環境で聴いてると思ってた。
就職が決まって入社するまでのヒマな期間。
大阪のオーディオ専門店に立ち寄り、一番奥にある専用ルームの
重い扉を開けたらバイオリン独奏が流れてきた。
こんなところで楽器の練習をしてる人がいるのか?
顔を上げて部屋の中を見回したけど、誰もいなくて、
スピーカーがいくつか並んでいた。
オーディオってこんな生々しい音が出せるんか?
すごく驚いた。と同時に、どのスピーカーから出ているのか探した。
見つけたのはウーファーが20cmにも満たない、
並んでいる中でも一番小さいスピーカー。
こんなに小さいの?
弦楽器の音が最高、高級感もあってこれはいい・・・買って帰ろ!
当時自宅のスピーカーのウーファーが27cm、ペア13万円だったか。
大きさだけで値段を予想した浅はかな自分は、値札を見てまた驚いた。
一台70万円(ペア140万円)!?
・・・とても即決できる値段じゃない。
でも、こんな凄い世界があるのか。取り組む価値が絶対ある(めらめら)。
いけない世界への入口。
オーディオにハマってた時の経験で言うと、良い音を聞くには装置、ソース、環境が揃ってないとダメ。
装置は適当に金出して、使いこなしに気を付ければ、まあまあな音は出る。
ソースは難しい。好みの音楽が良い録音とは限らない。良い音であれば何でも良いって事だと話は簡単。実際、優秀録音として持てはやされた「日本の自衛隊」なんてレコードは音楽じゃない。
他にもノンサッチなんかの民族音楽は録音が良いけど、音楽の好みとしては万人受けはしない。
環境は更に難しい。ベットにカバーを掛けて、カーテンの前に板を置いたりして残響時間を調整したけど、遮音性の低い部屋だとどうにもならない。
結果、オーディオを極めるには、再生装置を購入できる経済力とスキル、どんな音楽(音楽じゃなくても)でも受け入れられる鷹揚さ、
好みの部屋、あるいは家を建てられるくらいの経済力が必要だと思った。
そんなんで自分は「オーディオにかぶれてる音楽マニア」くらいが良いスタンスだと思う。
環境は本当難しいね。
部屋の広さ方向の問題(狭い、壁がある)はQRDのアブフューザ―で
そこそこ改善はできた。
部屋の高さ方向の問題(天井が低い)はQRDのスカイラインとかで
拡散の改善はできても、低域の深みのなさの改善はできなかった。
物理的に天井が高くするためには少なくとも改築が必要で、
これは諦めざるを得なかった。
QRDの部材だけで60万円近くお金を使って試行錯誤したかな。
一般人の感覚だと >>18 みたいな蔑み目的のコピペを貼りたくなるのもわかる。
あの頃は若くて熱意があった。
どうしても自分の部屋で「ある一線」を越えたかったし。
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