スラム街で生きた生涯のボク | おっちゃんねる

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スラム街で生きた生涯のボク

2022年02月13日
9

1. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時31分 ID:22a960622e (1/8) ID抽出 返信

本当に辛かった
高層マンションが立ち並ぶ国立のビル
道行く人は高そうな服を身につけたセレブ達
それを睨みつけながら公園で暖を取っていた
ボクには家がなかった

2. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時33分 ID:22a960622e (2/8) ID抽出 返信

正確に言えば家を出ていった
母親はボクと姉を作って蒸発
父親は食事も与えてくれず2人ともやつれていた
ある日姉が外食に行こうと言ってくれた
当時10歳だったボクは子供ながら嫌な予感を感じ取っていたのだろう
「お金大丈夫なの?」

3. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時35分 ID:22a960622e (3/8) ID抽出 返信

姉は俯いたままだった
表情は見えない、だけど深刻な空気が伝わった
「ねぇ!」
食事が途端に不味くなった
外食なんて行ったことないのに
こんなに美味しい料理が急に生ゴミに変貌したようだった
「お姉ちゃん!」

4. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時37分 ID:22a960622e (4/8) ID抽出 返信

「ごめん、」
それだけ呟いて姉は店の外へと出ていった
「払っておくから」
その日家に帰ると置き手紙があった
『もう限界です、ごめんなさい』
それは誰に向けられたものだろうか
その懺悔は誰に向けられてものだろうか
ボクは10歳にしてひとりぼっちになってしまった

5. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時40分 ID:22a960622e (5/8) ID抽出 返信

東京のボロアパートでひとりぼっち
いや、奴が来る
父親がやってくる、逃げなければ
荷物もお金も持たないでひたすらに家を出た
ずっと歩き続けたら高層マンションの並びが目だつ街へやって来た
駅の看板を見るとどうやら国立というところらしい
明らかにボクの住んでいた小金井よりも富裕層が多いイメージだった

6. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時42分 ID:22a960622e (6/8) ID抽出 返信

「お前、何してんだ?」
しかし帰る場所がなければいくら外装が綺麗でもスラム街だ
むしろ惨めになる一方だった
公園で黙っていると怪しいおじさんに声をかけられた
ボクは小さい息子を恥ずかしげに見せると小さく呟いた
「犯してください」

7. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 03時51分 ID:22a960622e (7/8) ID抽出 返信

色々と話をしているうちに互いに国立に住んでいてそれほど距離がないことがわかった
いざ会える距離にあることで恐怖心もあったがそれでも1発で5000円くれたので嬉しかった
これから週一で公園で会う約束をしてその日は別れた

9. 名無しのおっちゃん

2022年02月13日 11時31分 ID:22a960622e (8/8) ID抽出 返信

おそらく姉も身売りをしていたのだろう
ろくに食事を与えてくれない父親、ボクと1歳しか変わらないのに身体を浸かって稼ぐ術を覚えたというのはとても酷な話だ
しかしボクも例外ではなかった
どうやら男の子も需要はあるらしく
おじさんのスマホを借りて援交掲示板からひたすら宣伝をした

ある程度感触はよく、月に15万円は稼げる状況だった
そんなある日、調子に乗っていたボクに天罰が下ったのだ

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