高校の頃。
電車通学の友達と帰りにゲーセンに行こうという話になり、
自転車通学だった俺は自転車置き場で自分のチャリンコを探していた。
すると友達が鍵が壊された、明らかに窃チャリだとわかる自転車があるのを見つけ、
「これ乗ってっちゃおうかなｗ」とネタ半分に言った。
俺は何も考えず「いいんじゃね？ｗ」と返答した。
結局友達はその自転車に乗り、一緒にゲーセンに行った。

ゲーセンで遊んでいると、まあまあ柄の悪い同級生が入ってきて、友達を連れ出していった。
友達は6人くらいの同級生（便宜上不良と呼ぶ）に囲まれていた。
どうやらチャリはあいつらの物で、雰囲気的にはもうすぐ報復のリンチが始まりそうな感じだった。

不良の扱いでは、その場での俺は傍観者の立ち位置だったが、
俺は「いいんじゃね？ｗ」と軽く同意したことをものすごく後悔していた。
「あの、俺も…」と口にしたが、不良たちの「なんだよ」という言葉と
一斉にこちらを向いた視線に、続く言葉が出てこなかった。

結局友達は、チャリの持ち主だった不良のフルスイングの拳を頬に受けて、
それで手打ちとなった。

窃チャリ臭かろうかなんだろうが、盗んでゲーセンに行った俺らが悪かったのは明白だった。
俺は、未だにあのとき何も言えなかった記憶が苦いまま残っている(´・ω・｀)