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左翼が求心力を失うのは右傾化か?

2024年11月10日
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1. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 03時34分 ID:742a6e040f (1/4) ID抽出 返信

先日ブックオフに行ったらブレイディみかこ「ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝」という本があった。
購入してまだ読んでいないのだが「左翼セレブ」という単語に惹かれた。
左翼が求心力を失うと右傾化だと騒ぎ立てるのがいるが、そもそも左翼とはなんだろうか。
私のイメージではどちらかというとブルーカラー寄り、プロレタリアートという感じなので、
「左翼」「セレブ」というのは面白い取り合わせだと思った。

閑話休題、左翼的活動の主軸は現在,、労働者の貧困対策というよりもグローバリゼーションであるとか、
多様性(ダイバーシティ)の尊重、環境活動の方面にあると思う。
即ち自ら労働者の支持を捨てて、セレブリティ向けの課題を取り上げているように思う。
無論その背後で様々な力が働いていることは想像に難くないが、ひとまずそれは措く。
つまり労働者や貧困者への救済という思想から離れ、
どちらかというと人間存在や哲学のようないわば実生活に余裕のある層に向けた、
そういった活動が目立っているように思う。

※文字数制限の為、分割する。

2. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 03時42分 ID:742a6e040f (2/4) ID抽出 返信

無論、富裕層、ブルジョワジーが左翼的思想を持ってはいけないことはない。
だが当然富裕層が左傾化すれば元来の左翼である貧困層、労働弱者の発言力は低下する。
つまり現代において「右傾化」と呼ばれている現象は、
従来の左派支持層が思想の変遷によって自然と離脱しているだけではないだろうか。

あるメディアはアメリカ大統領選の結果を受けて、
「女性候補に対するガラスの天井(見えない壁)があった」
と評した。
そして別のメディアではハリス氏が勝った州の大学進学率が、
その他の州より高いことを論って批評していた。

米民主党を左派と捉えた場合に、
本来であれば大学進学率の低い地域こそ彼らの主戦場ではないのだろうか。
そんな疑問が漫然と起こった。

左派がブルーカラーの地域で当然のように惨敗する、
ということは労働者の味方でないと誰もが思っている証拠だろう。

つまり左派離れは右傾化ではなく、
そもそも左派自体が右傾化し、支持層が変わったのではないだろうか。

おっちゃんたちの考えはどうだろう。

3. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 10時17分 ID:8f520ee5b2 (1/2) ID抽出 返信

1の意見には同意。その上で、「なんで、今のアメリカの左派は労働者至上主義じゃなくなったの?」と考えた時に、「女向け」に焦点を絞っているんじゃないかと思えてきた。

女性って本人の収入の多い少ないにかかわらず金持ち文化に興味津々じゃん。セレブのモノマネをどれだけ出来るかが女性社会の中での上下を決める大きな要因の一つになっていると言っても良いと思う。
そのへん、「セレブは左派というプロモーション」は刺さると思う。
さらに半ばオカルト宗教みたいなモノを信じている自然派ママって多いから、おそらく頭の悪い女性達の中では「人工的な物、化学的な物」に対する忌避感が男性の想像を絶する程強いのでは無いかと思う。
そのへんに、「環境保護の左派のプロモーション」は刺さると思う。
そして、女性は自分達が被害者である事を認めてもらい、文句を言っていたいという欲求がある。
「ガラスの天井プロモーション」は刺さると思う。

女性ヨシヨシセット党に思える。

4. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 10時36分 ID:8f520ee5b2 (2/2) ID抽出 返信

冒頭で紹介された「ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝」も題名から察するに、セレブのモノマネをすればする程尊敬される女性社会において、素晴らしいマニュアル本として機能するのかなと思う。

そういった女性誌を「セレブに憧れがない」「海外に憧れがない」「左派思想のあり方に興味がある」人が読んだらどんな視点で捉えて感想を言うのかは凄く気になる。

ある意味女性が憧れるセレブって、昔の共産主義・社会主義思想が最も嫌悪していた「他人をあごで使う偉そうな金持ち」そのもの。
旧左派の冒涜本としてその本はコンテンツパワー高そうで、旧左派の本と交互浴したら温度差で滅茶苦茶楽しめそうとは思う。

5. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 12時55分 ID:742a6e040f (3/4) ID抽出 返信

なるほど、フェミニズム(いわゆる第四波フェミニズム)への傾倒でしょうか。
女性ヨシヨシセット党というのは私の実感的に実にしっくり来る表現です。
となればブルーカラーの中心層である男性の支持は得られないでしょうし、むしろ反感を買う危険性が高いというのも一致しているように思います。

>セレブのモノマネをすればする程尊敬される女性社会

この辺りは非常に鋭い指摘だと思います。
確かに女性社会のイメージとして高学歴であることよりも、住居が高階層であることの方が余程評価される傾向があるようにも思います。
そしてそれは自ら購入したかどうかは勘案されないのも常です。

「ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝」を読み終えたら感想を書いてみようと思います。

6. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 13時16分 ID:1c473ff630 (1/1) ID抽出 返信

いわゆる サバイバル vs スライブ
またバブル期がこれば意識高い系の受けがよくなるかもしれんが
まぁもう二度とこないやろう

7. 名無しのおっちゃん

2024年11月10日 13時56分 ID:742a6e040f (4/4) ID抽出 返信

調べてみると慣用句で「not only survive but thrive」というような言い回しがあるようで。
ただ生き残るのみならず活かす、とでも訳しましょうか。
survive and thrive や survive to thrive 、survive or thrive といった表現もあるようです。
ありがとうございます、勉強になりました。

バブルのように一様に皆お金の恩恵に与った時代は来ないでしょうが、今でもバブルのような生活をしている人はいますね。
そういった層に対して働きかけているのが現代の左派なのかな、と思っています。

8. 名無しのおっちゃん

2024年11月11日 12時29分 ID:8c5a9d4c69 (1/4) ID抽出 返信

>>1です。
「ザ・レフト──UK左翼セレブ列伝」を読み進めているところですが、簡単にどういった本であるかを書きます。
著者のブレイディみかこという人はもしかすると2019年に上梓された「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が話題になったことでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。(私は未読ですが。)
本書はその5年前、2014年に刊行されたものになります。

著者のスタンスとして、まず自分はポリティカルな作家ではなくゴシップ記者だということがしばしば語られます。
つまり本書は政治系記者が書いたものではなく、あくまでセレブリティの動向を捉えたものとして読むと分かりやすそうです。
当人の政治的スタンスとしては左派であることはまず間違いなさそうですが、ここに少し日本で言う「左派」とイギリスにおける「左派」には違いがあります。
日本では社会主義や共産主義を標榜する立場を「左派」としますが、本書を読む限りイギリスの左派というものは反政府、反主流という立場と言った感じです。
例えばスコットランド独立賛成派はミクロな、ドメスティックな右翼ですが、彼らは反主流という意味で左派に属するもののようです。

この辺りの差異を頭に入れておくと読みやすそうです。

9. 名無しのおっちゃん

2024年11月11日 12時40分 ID:8c5a9d4c69 (2/4) ID抽出 返信

内容に少し触れていきます。
まず最初に取り上げられるのはケン・ローチという老映画監督です。彼は左派の分裂によって貧困層や労働者が支援されないことを危惧し、極右政党UKIPの対抗馬としてレフト・ユニティを立ち上げます。本書では「極左のUKIP」と表現されています。
その集会の中で意見の対立が起こった際の描写に著者は「(p.25)社会主義系の人々には真面目で熱い人が多いだけに~』という表現を用いている辺りがニュートラルな立場から逸脱しているように思えましたが、多少のそういった偏見を持ちつつも、全般にはなるべくニュートラルに描こうとしているような文章になっています。
ケン・ローチ自体が公言しているように左派が分裂し、意見対立を起こしていることは明白で、なおかつ貧困層や労働者を保護するという方向性は2014年当時のイギリスにおいて失われつつあるという危惧が左派自体にもあったことが書かれています。

10. 名無しのおっちゃん

2024年11月11日 12時50分 ID:8c5a9d4c69 (3/4) ID抽出 返信

3人目に取り上げられるのはローワン・アトキンソンです。Mr.ビーンで知っている方も多いのではないでしょうか。
彼は比較的右派のようなイメージでしたので本書で名前が挙がっているのを見て少し驚きました。が、本書を読む限りいわゆる日本で言う左派ではないということは明白でした。
というのも彼は言論の自由や表現の自由を尊重すべく「公共秩序法セクション5」に記載された「言葉による脅迫や暴行、侮辱」という条文から「侮辱」の要件を外すべきだと活動し(本条文からは2014年に侮辱の文言が削除された)、「人種的及び宗教的憎悪禁止法」の成立にも反対している事実が書かれているからです。
そしてポリティカル・コレクトネス、いわゆるポリコレにも本書は言及しているのですが、著者もローワン・アトキンソンの言動を通してこれを「権威主義的だ」と批判しているのも面白い点です。
ポリコレを権威主義的なものと捉えた際に、それを批判しているローワン・アトキンソンが右派であるはずがない→本来の意味で言う左派だ、ということから彼がリストアップされているようです。

ちなみに本書で2番目に取り上げられる人物はハリー・ポッターで知られるJ.K.ローリングですが、映画も原作もよく知らないので詳しく語れません。

11. 名無しのおっちゃん

2024年11月11日 13時01分 ID:8c5a9d4c69 (4/4) ID抽出 返信

まだ読み終えていませんが、本書にはこのような記述があります。

(p.59~60)どちらかといえばポリティカル・コレクトネスという印籠をひけらかして、「差別者」「貴様は右翼だ」とPC警察庁の警官よろしく彼(※注:ローワン・アトキンソン)を批判したフェミニストや左翼人たちのほうが右側にいそうな気がする。

PC警察庁の警官、というのはいわゆるネット警察、正義マンといった意味かなと思います。
つまり2014年当時、イギリスにいた著者はポリコレを盾に左派が右派のような行動を取っていることを指摘しているわけです。これはなかなかに面白い発見でした。

12. 名無しのおっちゃん

2024年11月11日 20時41分 ID:70d847c448 (1/1) ID抽出 返信

想像の1000倍ちゃんと左派について論じてたな…
というかぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルーの人の著作やったんか。
って事はちゃんと差別されてきた「ポリコレを求める側」の人の視点か…

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