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洋はそれをただ見ていた。眺めていた。
妻が三ヶ月前に死に、それに合わせて会計士の仕事はやめた。
息子の貴洋と二人きりの生活である。
妻が死に、そして仕事をやめてから、洋の心の中には名状しがたい空白ができていた。
これを埋めるべく昔の友達と遊び、地域の集まりにも参加した。しかし満たされない。
遊んでいるときは確かに楽しいのだが、家に帰るとその瞬間、無性に悲しくなり涙が止まらぬのだ。
そればかりか、散歩をしようと近所を歩いているときでさえ、気づかぬうちに涙が流れていることさえあった。
医者に行けど、通り一辺倒なことしか言われず、シルバー人材センターにでも登録し生きがいを見つけなさいなどとアドバイスされるのみ。
駄目なのだ。満たされぬのだ。
彼が生み出した解決法は、あるがままにすることであった。
空虚であっても、それが自らの人生なのだから、と言い聞かせるのだ。
ぼーっとしているだけで一日が過ぎるようになり、なにも考えず、心配する必要がなくなり楽になった。
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