“温泉行ってきたお。→ブログでやれよ。の流れ”

正月になっても独身男性の生活スタイルというは変化しない。

少なくとも俺はそうだ。

休日の前夜にはアルコールで、低所得、高血圧の現実を洗い流す。

これが年末年始も同じで、２，３日ぶっ通しで続けるアホの極みだから、肉体的、精神的に限界が来る。ここはひとつ、外出に全力ベットして、悪習慣打破を試みる。

新年だし、近くのスーパー銭湯というのも芸がない。

ここは田舎者の”特権”である”普通免許”を生かして、ドライブがてら、温泉で“ひとっぷろ”あげるのがいい。

やってきたのが兵庫にある、草山温泉　やまもりの湯だ。（なぜここか。理由はない）

兵庫県の丹波篠山とか言うかなーり、山奥（失礼）に、突然、真新しい建物が出てくる。

施設の隣にはキャンプ場と雑貨店が併設されていて、店ではコーヒーを売っていた。

県外ナンバーの家族連れでまあまあの賑わい。

入館料は券売機で750円。タオルや髭剃りといったアメニティも同じく券売機で販売。

サウナが置かれていて、温泉の温度は内風呂がちょい熱めで、露天は中に比べりゃ、ぬるいかな、程度。

露天風呂は赤い粉みたいなのが浮いていて、温泉の色素の元っぽい。かなり塩分多め。

身体がチカチカと痛みを感じるくらいだった。

露天なので、塩素消毒をやっているとの表示。敏感肌はシャワーで洗い流すのが吉。

ここからちょっとした難癖。

・脱衣所で有線がかかっているが、サウナの室内だと、ちょい音大きめ。流行りの音楽に興味がない人は苦痛かも。（大抵のサウナは、テレビ付いてるし、と思うが…）

・靴のロッカーと下駄箱があって、どちらに靴を置くのか不安になった。（自分は下駄箱に入れたが、これは聞けばよかった…）

・県道を外れた場所にあるので、迷いやすい。実際、県道に出られないで迷ってる車も見かけた。

とまあ、行ってきたものの、やっぱ「キャンプする人が入る場所でしょ。」という当たり前の感想。

追記：

休憩所があって、その日暮らしの哲学やらカモメのジョナサンやら、村上春樹やらが置いてあって、田舎暮らしに憧れる30代の本棚って気がしました。

悪口じゃないよ。たぶん。

近くにあったひねり揚げみたいなモニュメント
https://i.imgur.com/m40WjWS.jpeg

本館
https://i.imgur.com/AZjaGWk.jpg

売店。キャンプ場は人がいるので写真は気が引ける
https://i.imgur.com/U5KFYFV.jpg

こういう形の土産物屋多いよな
浅間山でも鉢伏山でも見かけた
確か富士山にも似たような形のなかったか？

>>8
広告代理店や設計事務所が同じかと思って調べたけど、関係なさそう。
みんな共通してるのは、ホームページはやたらと動くタイプで、イラストはシャレオツ感満載。

これがクリエイティブ。

このひねり揚げみたいなモニュメント、
高いんやろなぁ…（庶並感）

>>10
おいしそうなのでとりあえずヨシ！

そんなのにつられないクマーという話。

年の瀬。両親からの電話で目が覚める。

「無教養のお前と違って、“コロナウイルスの闇を暴露する会”に参加するから忙しい。送迎を寄越せ。」というので、車を出す。

そこでまあ、帰りになか卯に寄るわけだ。

というか、田舎で、しかも年末なので、なか卯くらいしか開いていない。

それでも相変わらず、店内に客が居ない。

実に、なか卯らしい通常運転。

入店すると、期間限定で天然いくら丼をやっている。

890円。特盛なら1490円。成金か、はたまたブルジョアか。

まさかね。と思い、鶏の照焼丼と小うどんをご馳走になる。

ああうまかった。鶏が柔らかくて肉厚。うどんも出汁が良かった。

ところが、だ。

正月の二日酔いで吐きそうな状態で、ぼんやりとした脳内に、天然いくら丼の画像がフラッシュバックするのだ。

光輝く卵。あの透き通った紅は、バターのように濃厚なとろみが口内に広がる、至福の時を約束している証だ。

いかんいかん。1500円あれば、安物ウヰスキーボトル一本分だろ。

ヘタすりゃ1週間の食費の半分、といったところ。

その場限りの欲望に流されて、血と汗にまみれた貴賤を損なうなどあってはならない…

お客様！困ります！あーっ！いけません！
https://i.imgur.com/YwMhoiu.jpg

食券を購入して席に座って、弱冠1分。はい着丼。

注文したことについて、後悔する暇も与えてくれないほど、この世の中は能率主義らしい。

だし醤油もかけずに、そのまま一口。

なんだこれ。めちゃうまいぞ。

高濃度アルコールで味覚センサーが壊れているからか、脳みそにビキビキ幸福電流が流れた。

醤油をかけなくても、ちゃんと味が染みてるし、何より量がしっかりある。（あくまで俺の主観ね。）

足りないかなと思って特盛（1490円）にしたが、俺にとってはちょっと多いくらいだった。（アルコールか、歳のせいか、最近小食なのだ。）

10分程度で完丼。僕、満足。

ただ、わさびが、小さい袋入りなのが気に入らない。

1500円近く払っていて、“100円寿司みたいなパウチ入りわさび”なんてショボい。

せめて袋から出すとか。

細かすぎるか。

あと、商品とは関係ないけど、お茶がコップ以外に、ポットで用意してないのが気になった。

いちいち、店員さんを呼ばないといけないのが、ダルいかも。これは店によるんだろうな。

でもまあ、たまにはうまいもの食わなきゃだめだね。マジで。

言いたいのは、ただそれだけなんだけどさ。

追記：

自分が入店すると、客の入りが激しくなるのってなんでだろう？

俺は一人の空間が好きなのに。（だったらテイクアウトにすればいいだろ。）

好物じゃないし毎日食べたいわけでもないけど、たまにちょっと食べたいぐらいの立ち位置がいくらなのだ（筆者談：なか卯といくらの存在意義は構造関係的に似てる。間違いない。）
https://i.imgur.com/7L5zfus.jpg

“車をカスタムする。自分もカスタムする。”

弊社の駐車場には、カスタムされた車が多い。

ホイールが社外品でローダウンしていて、ヘッドライトは、黄や青のLED。

そんな車が大多数だ。

ここは車好きの方が多いですね。上司に話しかけたら、「そうだな。まあ、ステータスみたいなところもあるけどね。」と返答された。

なるほど。

車を見ると役職が上がるほど、ベースの原型をとどめていない車両が多い気がする。

お金を稼げば稼ぐほど、グレードやオプションが上がる。

カスタムは金を稼ぐという行動の源になっているわけだ。

先日、上司から、お前には責任感が足りない。と面と向かって言われた。

言い返せなかったし、そんなことをしても言い訳になるから無駄だなと思っていた。

俺にとっての行動力の源は、怒られるんじゃないか、この先、生活が成り立たなくなるんじゃないかという不安で、そいつは自己保守のための理由付けだから、責任の欠如といわれても致し方ない気がする。

相手の求める結果や努力に見合わず、必死にやってる感が強いのだ。

怒られないように学校に通い、やらないと人生が終わるという不安から受験をしてきた。

相手の提案にも、そうですね。と返答するが、おかしな対応をしてしまう。

案の定、就活で弱みが露呈して今に至る。

俺は、どっかおかしいのか。

いや、多分まともだ。

まともであってほしいし、そうじゃなくても、まともになりたいと思っている。

もう何年も同じことを思っているし、行動もうまく取れていないけど。

俺はまだ、ノーマル車のまま運転を続けている。

でも、いつか、俺だけの”カスタムカー”に乗れたらな、と思っている。

ここのスレ１の文章、好きだなぁ。
少なくとも”ブログでやれ”とは思わない。
そこそこまで連作として続けてくれて楽しめた。

>>22
ありがとう。つまらなくならないようにがんばって書いてみるよ。

”他責の俺”

昔から、バカだねえ。とか、もっと頭を使えよ。とよくいわれる。

今度こそは、と思って上手くやろうとすると、ミスを重ねてしまう。

いままで積み重ねてきた悪効率という名の癖が早々改善するとも思えないし、かと言って「諦めたら試合終了的」な精神論で生きるほど根性があれば、今よりも手取りのある仕事や地位にいるはずだと思うと、脳みその中に血の混じった膿みたいなものが溜まっていき、元から愚鈍な思考能力が最後には完全停止して、視界のピントがぼやけた気分になる。

あわてて、大丈夫だ。と繰り返し口にしてみるが、どこか空虚で、誰かがこの場から連れ出してくれることを期待しているみたいだ。

「人任せかよ。」と、さらに、ズレに拍車がかかる。

最近は、スレッドでも報告しているように、ドライブに行くようになった。

これは、多忙な業務から逃れ、ストレスを解消するという理由からだ。

しかし、ふっと、何かのはずみで、どこかへ連れて行ってくれないかと感じることもある。

深夜の国道を猛疾走しながら、赤信号のたびに車間距離ギリギリまで幅寄せしてくる2トントラックをルームミラーで確認するたびに、スピードを緩めずに突っ込んで、“役に立たない”という名の寄生虫に蝕まれ、中身が空っぽになった、昆虫の死骸みたいなこの車をぶっ潰してくれよ。と思う。

ひたすらに速度を上げて、どこかの側壁に飛び込めば一発なのに、そんな度胸は一ミリもない。

何につけても、他人任せな人生だな。と思う。

“心という名の美しい器”

今日は絶対にこれだ、という日が必ずある。

オムライス作りたい、唐揚げ揚げたい、餃子を作りたい。

食への欲求は、政府の防衛費に対する概算要求と同じで、とどまることを知らない。（月並みな例え）

温泉に行ってきたので、クソど素人レビューもどきを上げようか、と思っていたものの、今日は焼鮭爆誕祭だろ。と思ったので、後回しです。

冷凍鮭。

いや、冷凍かい。とツッコミが入りそうだが、重要なのは鮭を味わったという事実である。（あと、もっと重要なのは値段rｙ）

なら、コンビニで焼鮭買えばいいじゃん、という指摘もあるがこれも違う。

自分で焼いて食べるのが俺の中の常識だ。これだけは外せない。

火は通すけど、身の芯までカリカリって気分じゃない。でも半生みたいな臭さは受け付けない。

フライパンと微妙な火加減で約1分半。

ほんだし入りのお手製茶漬けを作って、わさびを忍ばせ、脇に添えおく。

鮭は銀塩甘口。

程よい塩梅で味が付いているので、身をほぐしてそのまま茶碗のトップへ。

もっといい器があったよな…今度百均で買ってこよう
https://i.imgur.com/AVEkWwZ.jpg

茶漬けが本番だ。（お吸い物の具とほんだしを合わせたお茶漬けもどきの”茶番”だが…）
https://i.imgur.com/K3trQIt.jpg

完成。

グッとくる塩鮭と脂ののったうまみ。すかさずストレートに鼻腔を刺激するわさびとその香りがたまらない。

茶漬けに塩を入れたほうが良かったね。

もう少し、火を通した方が臭みも抑えられるかも。

梅干しがあれば、もっと味に変化が出たよな、と思いながら、次回に課題を残し、完食。

そのあとは近所で安売りしてたレモンで、ウオッカソーダを飲んでスッキリ。

歳か、アルコールか。

以前よりも食は細くなったけど、欲求には貪欲でありたいよな、と思った1日だった。

追記：

器って大切だ。

そこに据え置かれる食材の味覚や、その人の感情までも左右しかねない、とこの年齢にして思う（遅くねえか。）

以前、2chで、「パックのまま、ごはんを食べた時に涙が出た。美しい器で飯は食べないといけない。」というコピペがあったが、まさにそうだと思う。

百均で、和食用に良さげな皿を選んでおくかな。

>>31
いやほんと、その通りっす。

>>32
器は心の鏡（筆者談）

“温泉小旅行記。的な。”

また、二日酔い。起きるともう昼過ぎ。

寝過ごしたなんて言っても、年末年始はどこの店も開いていない。（そんなことはない）

やっぱり、温泉に限るね。（暴論）

だそうです。
https://i.imgur.com/40Psqnc.jpg

雰囲気が好き
https://i.imgur.com/s3Jaj08.jpg

やってきたのは、京都府福知山市にある　福知山温泉　養老の湯。

夜遅くまでやっていて22時まで。入浴料は800円。

靴入れはカギが付いていて、受付で預かってもらえないので、自分で管理しないと無くしてしまう。

お風呂入口付近に券売機がある。脱衣室のロッカーは100円を入れて利用できるタイプ。

露天風呂は3か所あって、敷地内はかなり広い。

一つ目の天然ヒノキ風呂は、内風呂である大浴場に比べると温度は下がるものの、体の芯へとほんのり、熱が伝わってきて、ドライブの疲れを癒してくれた。

景色は、日本庭園風で自然なライトアップがなされていて、雰囲気ちょべりぐ。

塩分が入っているのか、しょっぱめだった。（塩化物泉とのこと）

2つ目はちょっと小ぶりの岩風呂。ヒノキ風呂に比べると、ぬるめだった気がするが、露天の中では、一番湯船が大きかったと思う。

3つ目はうたせ湯。小学生たちに混じって（大人げない）頭から湯を被ると脳天に凄まじい衝撃。

…湯上りの時、毛の量がちょっと落ちた気がするんだが、元からだな。

良かった点
・雰囲気が良い（昔ながらの旅館風の建物。日本庭園みたいな景色に露天風呂。いい演出。）
・サウナが大きい（10人以上入っていたけど、まだ若干、余裕があった。）
・ちょっとした物置スペースがあり、シャワーの際にタオルや眼鏡をちょっと置いておくことができてよい。
・年始の夜遅くまでやっている（夜10時）
・水飲み場が用意されている（温泉によっては、給水器がないところもあるので親切）

悪かった点
・立地がわかりにくい（福知山市郊外）
・露天風呂に入っている最中、香りが凄まじい時があった。（近くにレストランが敷設されているため、油の匂いがすごかった…）
・ジェット温泉の浴槽が、急に深くなっている（視力が弱い自分にとっては、怖かったかな。）

総合的に見たら、いい点が多かったので損はなかった。

追記：
幸せは歩いてこないのである。

壺に乗ってやってくるのだ。（謎）
https://i.imgur.com/4eMhMts.jpg

幅広い効能
https://i.imgur.com/qhM3ZJm.jpg

売店もあるが、すでに閉まっていたので休憩室へ。
https://i.imgur.com/qTAwV3f.jpg

評価が高いみたいですな
https://i.imgur.com/O1Q2YzO.jpg

また来ようかな
https://i.imgur.com/KxWPgI5.jpg

>>41
そう言えば昔は温泉の効能に「成人病」って書いてあったけど
あれは全部書き直したのかなぁ

>>45
温泉に入るより生活習慣を正したほうが即効性があるという事実

ネット拡散される時代なので、残ってると良くないわよねぇ

“肉吸いもどきで、取り戻そう自分時間（表題はパクリではなくオマージュとして）”

正月からの暴飲が激しかった。

さらに脂、糖質、刺激物。

アルコールと食の三大巨頭がタッグを組んだドリームマッチの年末年始は終わり、俺の胃は、想像以上の空虚にあった。

とはいえ、どっかの下品な成金が身に付けている、コテコテしたジュエリーみたいな料理はパスしたい。

身体からの贅沢な要望だ。

これが先進国における飽食ってやつか。

親戚から白菜を貰っている。

あっさりとした魚介ベースで、煮込みにしていただきたい。

近所のスーパーで豚肉細切れ、激安とうふを購入し、いざ調理。

白菜は水から火にかけ、顆粒タイプのだしの素をこれでもか、というくらい投入。

5分煮る。

途中で大さじ一杯の醤油、みりんを入れるのを忘れない。

まてよ、ごはんを炊くのを忘れたな。

これでは、時間ロスで食材が冷めるじゃないか。

こんな時のために、買っておいたうどんを別の鍋で茹でる。

そこに鮮烈な紅を放った豚のこま切れを投入。

ふつふつ煮立ってきたら、豆腐を入れて3分で完成。

白菜からあふれ出す鰹節の温かみが、全身に広がる。

うまみというのは、料理に対して、ちょっとした広がりというか、遊びを持たせることができる。

日々の忙しさで忘れがちだが、この余裕が大切だと痛感する。

肉吸いだが、まったく卵要素なし。さらに、うどんを添えるという邪道采配。もどきだから許して（誰に対して？）
https://i.imgur.com/9JD53tv.jpg

具の残りは明日に回す。

温かいものは心を静めてくれる。

おいしくいただこう。

うめぼし食べたい
https://i.imgur.com/nzmG1OU.jpg

“寒さでこの部屋は満たされていく（そして僕は途方に暮れる）”

寒ッ。

窓も曇っている。

緯度が中途半端な地域の、独身部屋というのは、悶えるほど寒い。

部屋の設備が粗末だということもあるが、精神的、物質的に満足できないという、心に入り込む隙間風もまた、この感覚に拍車をかけている気がする。

そして、こいつは、布団の中まで浸食してくるので、夜中に覚醒するようになった。

こんなとき、酒に逃げてしまうのが、

雑魚メンタルマシマシ自意識高め（“家”系だけに…）の悪い癖だ。

そして限定に弱い（よっわ♡ざーこ、ざーこ♡）
https://i.imgur.com/99nDiwq.jpg

明日も早いので、度数の低いほろ酔い。

ちょっと元気が出ていたので、揚げ物がしたい。

長期冷凍保存になっていた、ささみを解凍。

塩コショウで下味をつける。

小麦粉、溶き卵、パン粉で化粧を整え、水深1㎝程度の油を敷いたフライパンで遊ばせる。

衣が両面、こんがりきつね色になるまで待ったら完成。

先に切っておいたキャベツと盛り合わせ、マヨを片脇にディップ。

気分上げてこー（深夜テンション）
https://i.imgur.com/OLW4JTX.jpg

明日は胃もたれだぞ。
https://i.imgur.com/y2ixiTQ.jpg

今度やるときはレモンを添えておこう。

ケチャップがあれば、オーロラソースを作って、もっとクオリティは上がったな。

ほろ酔いはほぼジュースだけど、10分くらいして、気分が良くなってきた。

今日は酔いが早い。

夜は更けていく。

このままだと、どーでもいいような思考に片足を突っ込んで、

空っぽのバケツの中で、水をただひたすらにかき混ぜているような虚無に襲われるだろう。

次の週末は、いつもとは見慣れない服で、また温泉に行こうか。

とりあえず、テーブルの上もそのままに、ベッドに戻る。

感傷は早めに切り上げ、明日に備えようぜ。

“寒い夜だし、温かいスープを飲もう、の巻”

久しぶりに近くの西友に寄った。

普段は、限界ギリギリ、いや、モロ違法価格（どっちだよ。）のディスカウントストアで買い物を済ますのだが、スパ銭帰りで、なんだか気分が良い。

今日だけ特別だ。（いつも特別って言ってるry）

どーでもいいけどさ、西友って、頑張って、ちょい背伸びしましたってくらいの値段帯の外車ばっかり止まってる気がする。（ワーゲン、ローバー、フィアットetc…気のせいか）

来店したのが、夜の8時過ぎ。

さすがに腹減ったわ。

スープ。スープがいい。

ちょうど、Amazon musicでスガシカオの愛についてが流れたところだし。

こんな雨降りの、ほんのりとした、緩やかな寒さには、野菜がたくさん入った温かいコンソメスープが身体に染みる。

さらにウオッカソーダを胃に注ぎ込みながら、気絶するように眠りに落ちるべきだ。

なんて、あと一時間もしないうちにやってくるだろう、至福の時に期待して、

浮足立ちながら、セルフレジで会計を済ませようとすると、

「電子決済オンリーです。」

と、足止めを食らう。

俺の人生、いつもこんな感じだ。

水を張って、ジャガイモを先に投入し、塩コショウ、マジックソルト、コンソメで味を整えながら、10分煮たてる。

購入した手羽元、トマトソース、キャベツ、玉ねぎ、ナス、すりおろしたにんにくの順で入れていく。

8分経ったら完成。

ジャガイモ、ホクホク。玉ねぎもチョイしんなり。肉は厚切りベーコンよりも手羽元でガツガツ行くコンセプトだったからこれで正解。

最後に、にんにくパンチが効いてくるのも、なお良し。

キャベツが入ってるからシャバついて、水っぽくなってるな。水はもっと少なめだな。

次はローリエなんか入れちゃって、丁寧な生活っぽいエスニック料理を目指してみるか。

お高めの調味料で、クオリティオブライフってやつを向上できると、面白そうだ。

一味違うだけで気分もがらりと変わるわけだし。岩塩にも手を出したいな。

スミノフで乾杯した
https://i.imgur.com/Bz3cD9N.jpg

つぎはスパイスについて考えよう
https://i.imgur.com/aWi3P53.jpg

追記：

最近は、スーパーやコンビニのレジ袋に、店の名前が印字されていないことが増えた気がする。

なんだか味気ないなと思う。

店の印字ってものは、「袋に入った商品はわかっているけれども、家に帰って、整理を始めるときの、楽しさみたいなヤツ」に付加価値を与えていたんじゃないか。

つまりは、この店で買ってきたぞ、さあ仕訳けるぞ、という行為に対するウキウキが生じていたのだ。

しかし、このところ、良くも悪くも統一化が進み、無地のものが増えてきた。

何か書いてあっても、このレジ袋はリサイクル材料を用いています、なんて文言から始まる文章が並ぶようになってきたわけで。

確かに、インク代の無駄だから、無い方が環境に良いから、という話で片づけられる。

しかしながら、このモヤリとした感情の後始末はなかなか進まないのが現実だよな。

なんて思いながら、仕訳けた後のレジ袋が転がっているのを、部屋の片隅で見つめて、眠りにつくのだった。

“ロウリュ初体験という話。”

生存報告。大変申し訳ございません…

最近、何もかもさぼりガチだ。

ごみを出し忘れ、洗濯物も2日ほどそのまま。

こいつらは異常独身部屋、もとい“10年後に孤独死する人の部屋“の大半を埋め尽くすようになった。

あかん。

こんな環境じゃ、俺はなにもできないのかと落ち込んで、

ネガティブを動力とするトロッコが加速し、ますますセルフネグレクトの奈落に飛び込んでいく一方だ。

一念発起して、ごみはゴミ箱。

乾きづらい洗濯物は、コインランドリーへ。

ぼんやりしながら、酒も入れず、乾燥機がいつになれば止まるだろうと思って、悶々と土曜の午後を過ごす。

そして突然こう思うのだ。

ロウリュを体験したい（どうして…）

思い立ったが吉日。

俺の財運の命にもそう刻まれている。（この無計画さが首を絞めつけているわけだが…）

グーグル先生でロウリュのある温泉施設を調べ、洗濯物を車にかき込むと、

マッハ（比喩表現、法定速度は遵守のこと）で目的地へ向かった。

滋賀県長浜市。健康パークバーデあざいに到着。

にしても暗い。午後6時前だったのだが…

https://i.imgur.com/X3TZ21y.jpeg

価格は650円。受付前の券売機で購入後、受付で券を渡す。

ここはロッカールーム自体に鍵が付いているタイプ。（受付ではキーを渡されない。）

良かったところ
・割と高濃度の炭酸温泉がある。
・ロウリュが体験できる
・カルダリウムと呼ばれる、水蒸気で汗を流すサウナが設置されている（古代ローマ発祥だとか）
・浴室内に給水機あり

悪かったところ
・脱衣所のドアから浴室が丸見え過ぎる（保護フィルムが十分に貼られていない+構造的に入口に入るとすぐに浴室が見える設計で、スケスケすぎやしないか。）
・温泉の湯船に垢が浮いている（値段的に仕方がないが、気落ちする人も多いのではないか）
・カルダリウムのタイルが剥がれ落ちている部分もあり、なんとなく不衛生に見えてしまうのが否。

時刻は午後6時半。お待ちかねのロウリュタイム。

“今日は梅の花の香でリラックス“とある。

入ってきた係員の方が、バケツを持っている。

どうやら、芳香剤入りの水が入っているらしく、タオルに浸して、熱気と共に香りを運ぶらしい。

そして、すでに顔が赤らみかけている係員の方から一言。

「今日は特別に、”ローズの香”を持ってきております。」

…梅やないやないか。

話しもそこそこに、湘南乃風の如く、熱風タオルが振り回される。

各個人一人一人に向かって、熱気が送られる。

俺は一番最後。まだかまだかと待ちわびる。

熱風来た。キッツい。

ローズどころじゃねえ。

前身の毛穴が開くとはこの事か。尋常でない汗の量。くらくらとする。

…もっと水飲んどけばよかった。

隣を見ると、完熟トマトの顔色で胡坐をかくおっちゃん（てめえもおっちゃんだろ）たち。

同じ経験をしているのは、この部屋の全員で、俺だけではない。

一緒に頑張りましょう感で耐え抜く。

一回目が終わる。係員の方から二回目に入るか確認される。

というか二回目あるのか。もうヘロヘロなんだが、最後までやらねば勿体ない。

二回目。

一回目のビハインドを感じさせないように振舞ながら挑む。

今度は順番が入れ替わる。二番目か。早く終わるし、ちょうどいい。

やってきた。

はじめに感じていた辛さが、快感に変わっていることに気が付き、驚く。

限界突破した先に道は開けてくるのか。

なんかまるで人生みたいだな。（やっすい例え）

10分ほどで体験終了。

ヘロヘロだったけど、ちょっと体が軽くなった気分。

疲れも取れて、おかげでドライブに集中できた。

またロウリュをやるかと言われれば、体調が良かったらね…みたいなことになりそう。

最初の辛さが鬼門だな。これから習慣化していけば、慣れるのかも。

ナニハトモアレ。

心身ともに整ったので、これから無事に一週間を迎えられるだろう。（何のひねりもないオチ）

隣にレストランが敷設されていて、値段もお手頃。
https://i.imgur.com/sNmZ3YO.jpeg

満席だったので、食事は見送った…

https://i.imgur.com/Ow3JGPW.jpeg

“これは食べるべきだ。異常独身男性、JJバーガーを食らう。”

俺は保守的な人間なので、外食に行っても、いつも同じ店しか通わない。
（このことを話したら、会社の人間からはドン引きされた）

近頃、このおっちゃんねるに、ブログもどきを投稿するにつれ、俺の人生を客観的に見る機会が増えた。

すると、今の習慣や考え方では、面白みがないなと思うようになってきた。

もう少し自分の世界を広げるべきだよね。

じゃあ、もっと違うことやってみようね。ということを意識しはじめた。

と、いうわけで。

今回は、外食を違う場所で摂ることにする。

https://i.imgur.com/fY1Pov5.jpeg

やってきたのは滋賀県高島市にあるスーパーセンタープラント。

福井県が発祥地で、中国地方など様々な地域に進出しているとのこと。

この店は、温泉旅行の際によく見かけていて、以前から寄ってみたいと思っていた。

該当店について、検索すると、フードコートで提供されているJJバーガーというのが、かなり美味らしい。

これはチャンスだ。と思って食べに行く。

日経に取り上げられたとのこと。ちなみにJJバーガーは一部の店舗のみで販売されている。
https://i.imgur.com/h8QuR8L.jpeg

普通のノーマルバーガーにしようと思ったが、どうせそこまで多くないだろうと思って、ベーコンレタスバーガーを注文。

価格は単品で690円。ビックマックより10円高い。（強気だ。）

ポテトを頼もうかと思ったが、あまり量も多くなさそうだったうえに、今回の主役はバーガーだからパス。

ついでにナゲットも注文。

14ピースで590円だった。

支払いを券売機で済ませる。レシートにかかれた番号が、受け取り口に設置されたディスプレイに表示されるまで待つ仕組み。

ちょっとした買い物をしていたら、ものの10分ほどで完成。

テイクアウトにしていたので、店を出る。

いざ開封へ。

https://i.imgur.com/1KiV1pC.jpeg

驚いた。

雪崩れるように具材が鎮座しているじゃないか。

予想以上のデカさ。何てボリュームだ。

上に厚いし、横にもデカい。個人差はあるだろうけど、大人の握りこぶしより一回りデカい。

一口、頬張ろうとして、ソースや具がはみ出す。バンズまで一緒に食べられない。
（悪い意味じゃない）

画像から大きさが伝わらない…

https://i.imgur.com/DWMa4eH.jpeg

はみ出していた具材もパシャリ。
ベーコンももっと大きいんだぜ。（イベリコ豚を使ってるそうだ。）
https://i.imgur.com/2FziKkD.jpeg

やっとこさで、口に入れる。

じゅわっと、ビーフのパティが己の肉汁を主張しに、口内へやってくる。

そしてあふれんばかりのハニーマスタードソース。

特筆すべきは野菜のフレッシュさ。

レタスはしゃきしゃき。オニオンの絶妙なサクッと感。

むにゅっとしたやわらかトマト。それぞれがちゃんと食のオノマトペを使って表現できる。

大手チェーンの、存在感激薄レタス（いい加減怒られろ）とはわけが違うのだ。

正直、他のチェーン店バーガーと同じだろうと思っていたし、

今回は、ベーコンレタスバーガーを食べただけだ。

けれども、店に寄ったら、コイツは食べるべきだ、と思う。

質としては、都会のシャレオツレストランの、1000円クラスのバーガーとそう変わらないのではないか。

単品とはいえ、690円で、出来立て、ほやほやをいただけるのは間違いなくお得だろう。

https://i.imgur.com/ZLjBj1W.jpeg

ナゲットに手を伸ばす。

やわらかめの皮で、ちょっと肉汁まで入っている。

ソースに付けなくても、適度な塩加減でうまい。ビールが欲しくなる味だ。

バーガーのデカさもあり、全部食べきれず、あとで、冷めてから食べたけど、味もそこまで落ちてなくて、おいしかった。

以前、マックナゲットを冷えてから食べたけど、ひどかったんだよな。

ぼそぼそしてしまって、まるで粘土みたいだったから。

温めると、水分が飛んでしまって、もっとパサパサに。

本当に悲惨だった。

それに比べ、こっちは好印象。

温めてもパサつきが無い。

ジューシーさ、変わらずで大満足だ。

ただ残念な点は、付属のバーベキューソースが、やたらとお好み焼きソースに近いこと。

安っぽいというか、なんというかテンションが下がる。

あと、マヨネーズやケチャップのソースがあるといいよな。

マックより脂っぽいので、少ない量食べても、胃もたれする人が居そう。

バーガーについて言えば、トッピングソースが多すぎてこぼれてしまうことかな。

さらに、注文をする際に、追加トッピングでアボカドが載せられなくなってたのが残念。
（前はできてたみたい。こんなにうまいなら、次回から乗せてみたかったのだが…）

でも、全体的な評価としてはかなり良い。

今度は普通のバーガーも食べてみたい。

うまかったら、リピート決定だな。

追記：

ハンバーガーショップは、どのようにしてそれぞれの世代と関わっているのだろうか。

考えるに、ハンバーガーショップは、学生や若者たちが友達とだべりに行くなどして、

時間を潰す場所であって、決して、空腹を満たすための施設ではない。

思い出してみてほしい。

家族で外食に行く際、マ〇ク、モ〇、バー〇ンといった選択肢は、あらかじめ外されていたはずだ。

育ち盛りの子どもが、たかがパン一個程度で満足するはずがないのである。

だから、子持ちは小食の家族か、あるいはご褒美やおやつといった名目で訪れることが多いだろう。

では、俺のような、過度に年齢を経た、異常独身男性にとって、バーガーショップとはどのような存在だろうか。

ずばり、“妥協する”場所である。

俺らは独り身なので、自分な好きなものに、好きなだけ資金を投入することができる。

しかしながら、興味を持ったものに、リソースを費やすのは、体力、時間共に莫大だ。

若いころならよかったが、今となっては違う。

じゃあ、どこに金を掛けることになるかというと…。

手軽にQOL（クオリティオブライフ）を上げられる、“食費”に白羽の矢が立つわけだ。

給料日の夜、バーガー店を観察してみるといい。

すっかり育ち終え、可愛げもなく（失礼）歳食いしてしまった独身男性、もとい、ドカ食い気絶部員たちは、モバイルオーダーを使って、無言で商品を受け取ると、異様な量の紙袋を小脇に携え、そそくさと店を後にする様子が、全国で見受けられるじゃないか。

しかし、この習慣は諸刃の剣だ。

会社でのストレスを忘れ、つかの間の快感を味わう一方で、身体や精神の健康を喪失し、さらには社会とのコミュニケーション能力の低下を引き起こす。

この習慣を繰り返すことで、俺を含めた異常独身男性達は、残りの余生を“ただ呼吸しているだけ”の生き物になり下がっていくのだ。

…ここで話はやめておこう。書き進めるたびに、なんだか悲しくなってきたからな。
（レビューよりも、追記の方が文字数多くなってない？）

“憂鬱を追い出せ！誇り高き戦闘民族よ！”

俺は身長164㎝、手取り20万円以下、若干ハゲかけの年増独身男性なので、

official弱男dismのメンバーを自称している。（ちなみにofficial髭男dismのボーカルである藤原聡さんも164㎝。知ってた？いや、藤原さんは弱男には該当しないからな。）

小学校、中学校の頃はいじめを受けていて、会社や私生活でも、うだつが上がらないから、上記みたいな自傷文章を書けるぐらいのメンタルはあると思う。

しかし、なぜだか、現状を見つめなおして、時々パニックに陥る（フシギダネー）ので、自身のスペックをネットで調べ、“俺と同じ奴がいる、何とかなる”という、意味不明なエゴサをやっている。

この日も、発作が起きそう（病院行けや）だったので、グーグル先生に身長を入力した。

すると、いつもは出てこないのに、誇り高きエリート戦士の顔が画面に表示される。

ドラゴンボールの登場人物。ベジータ。

彼の身長は164㎝だ。

知らなかった。おめぇ、意外と身長低ィな。（ブーメラン）

ドラゴンボールは、正直あまり知らない。

弟がよく視聴していて、俺は、その様子をちょくちょく目にする程度だった。

その当時、中学生だったし。中坊でドラゴンボールはあんまり見ないだろう。

それに、当時はテレビを見ているどころじゃなかった。（今もそうだが。）

協調性がなくいじめられ、その上、根っからの無気力で勉強もできなかった俺は、睡眠時間を削って、学年10位まで上り詰め、県下の御三家を受験しようとイキリ立っていた。（まあ、落ちるのが嫌で、直前で志望校のランクを落としてしまったが。）

まだ足りぬ。今に見ておれ。と、わき目もふらず、勉強に対して、非常に貴重な青春という名のリソースを湯水のように費やした。

自分で言うのもなんだが、コンスタントに結果を出してたんだよ。マジで。

当時の担任からは「非の打ち所の無い生徒。」と称賛されたし。

が、しかしだ。

周囲からどう見られるかという、不安から構成される価値観と、自信の無さは、どうしても打ち消せなかった。それは今も、俺の要素の一つとして、自意識に固定されたままだ。

とまあ、余暇に削く時間もなく、学生時代を過ごし、作品に対する解析度が、己の身長並みに低いオイドレだったが、最強のカカロットの下では甘んじない、必ず一位を獲る、という彼の姿勢は、なんだか生きづらそうだな、という感想を抱かせた。

そして、いまさらになって、よくよく考えたらさ、ベジータ。お前、俺だよな。と思う。

俺とベジータは、人生という長い道のりをかけて“自分自身を許す旅”に出ている。

彼は戦闘力を求める。俺は人からバカにされないような学歴や、今よりももっと、人権を尊重されるような就職先を求めた。

それが世間の人々にとって是とされるような結果を残したとしたとしても、自分で定めた“人並み”のボーダーを超えているか、それがわからない限り、自己ベストを許容できない。

いや、良いものだと、わかったとしてもきっと許せないだろう。

今の地位を失うことが不安で仕方ない。満足できない。

こんなの誰でも出来て当たり前だ、なんて言葉で誤魔化す。

苛烈なほどのライン越えが自身を苦しめることになることぐらい誰でも知っているのに、まだ足りないという欲求とそれに裏打ちされた不安、そして自身の無さはとめどなくあふれ続ける。

毎晩のように晩酌していたけれど、最近、酒からノンアルコールに切り替えている。

もうそろそろ新天地を目指したいのだ。

エリートで努力家なベジータと対照的に、怠惰な俺。

環境を変えるのはかなり面倒な作業だ。またつらい日々が始まるんだなと思って、気分は憂鬱になる。

しかし、この泥船。乗ったら最後、沈むまで漕ぐしかなかろう。

とはいえちょっと前は、自分なりの人生を楽しんでもいいだろうと思っていたわけだが。

いや、宇宙一になろうが、現状に妥協しようが、チヤホヤされようが、変わらないよな。

どうやら、俺らの自己実現という名の、そして何万キロのフィルムにも及ぶほど、途方もない道のりの旅は、まだまだ終わりそうにない。

追記：
酒を断ったのはいいが、一日にノンアルコールビールを3本いただくようになってしまった。なんか、ノンアル中毒みたいになっているのですけど…。

怠惰な情景に隠された何とも言えない文章の才能に
裏付けが示された気がしている
なるほど

>>100
ありがとうございます。

これからも謎な文章を連発予定なので、よろしくおねがいしやす。

“話しはまだ終わらない。”

少なくとも高校生のころまで、ギブアンドテイクというのは、テイク側が作りだした言葉だと思っていた。

要領のいい奴がテイクになり、ギブとされる側は一方的に搾取されるだけだ。

社会に対して劣等感を持ちつつも、パンクロック並みに尖った感情をぶん回していた俺（まだ厨二病は治ってないぞ）も、年を取るにつれ、社会に“微妙に”馴染んでいき（本当か）、どんどん丸みを帯びるようになった。（と思う。）

昔と比べりゃ、そいつにブンブン振り回される機会も少なくなってきたわけだし、今の方が生きやすいかなと考えながら、アサヒのノンアルコールを口にしていると、ふと昔のことを思い出した。

記憶は、大学時代に遡る。

当時の俺は完全にアウェーすぎた。（“今も”では？）

まわりがバイトや勉強に勤しみ、シャレオツな鎧で身を固める中、同期達とうまくコミュニケーションが取れない俺は、授業が終わるとそそくさと家に帰って、布団にくるまっていた。

そして、深夜になると、暗めのパーカーを身にまとい、MDプレーヤーにレディオヘッドを突っ込んで、深夜の住宅街を徘徊していたものだ。（よく職質されなかったな。と今でも思う。）

こんな俺でも、唯一の居場所というのがあった。

それは偶然入った美術サークルの部室で、金曜の夕方になるとそこの先輩たちといつもつるんでいた。

近所の総菜パンは高すぎる、ボッタクリだ。ということから、人間は本当に生まれるべきなのか。なんてことまで話し合ったりした。

当時ならドン引きされるような話題を受け入れてくれたのも、この場所と、数えるくらいの仲間内だけだったような気がする。

その中でも、俺のとんちんかんな発言を笑いながら、また、時には真剣に聞いてくれる先輩がいた。

容姿端麗で、理解力があり、するどい指摘ができる。さらにはツッコミがうまく、自分の持っている趣味への造詣が深い。

なおかつ行動力のある先輩で、明るく笑顔を振りまく、まさしく聖人とも呼べる存在だった。

どうしてそこまで完璧なんだ。俺にもその能力とポジティブ、少し分けてくださいよ。

元来、ネガティブの渦の中でスタックしまくっていた俺は、先輩のやさしさに感激し、彼女の能力値の高さと底抜けた明るさを羨ましがった。

俺が大学2年の春。

先輩は大手ハウスメーカーに内定が決まって、めでたく卒業することになった。

卒業式の夜。

他の先輩方は、県外の実家にすぐに帰省してしまっていた。

大学周辺にいても、暇だからという理由で、駅前のチェーン店で差し飲みをすることになった。

勤め先が都会でさ。好きなスリーピースバンドのイベントにゼロ秒感覚でアクセスできるわけ。これって凄くない？と、いつになく上機嫌。

カシスオレンジを飲みながら、何を注文するか話しながら迷って、最終的にたこわさにする。

社会人になるから、おごってあげるなんておっしゃる。

やっぱ、持つべきは先輩っすね。と言うと、笑いながら、後輩にも同じことをしてあげよ、と言う。（いい人過ぎる。）

だけど、もうそろそろお開きかなという頃合いだった。

どんな流れで、そんな話しになったのか思い出せない。

少し顔が赤くなった先輩が、溶け切った氷で、中身のふやけたグラスを片手に、
真顔でポツリ、つぶやいたのだ。

永遠に一人かもしれない。本当に幸せになれるのだろうか。と、

いつもは見せない、突如として現れた先輩の深みに対して、凄まじいボデイブローを面食った気がして、少したじろんでしまった。

モラトリアムから社会という場に出る。ということに不安を抱いていたのか。

もしくは、最近あったという身内の不幸のために、一瞬、気分が落ち込んだのかもしれない。

今は、ひとりでも生きていける時代がやってきてるみたいですし。何とかなりますよ。

などと誤魔化しぎみに、そして、いつもより明るめに返した。

帰り道で一人、自分の発言は返答として正しいものだったのか。と疑問に思った。

あと、先輩の言う、幸せって何なのか。あんなに趣味を突き詰めて楽しそうなのに、まだ幸せじゃなかったのか。

先輩の発言を思い返すたび、冷や汗が止まらなかった。

聞いてはいけないことを聞いてしまったという気まずさと、自分自身も抱えている不安要素を、思いがけなく、突かれてしまったことによる焦りが、身体から一気に滲み出た形になった。

当時は感情を整理するだけで手いっぱいだったけど、今にしてみれば、分かることも多い。

お前は利用されているだけだぞ。と、他人から散々いわれてきた自称ギブ側の俺には、何となくわかるのだ。

先輩はきっとギブ側だ。

明るいはずの先輩なのに、なぜかしら、緊張みたいなものを感じていたのは、俺だけだろうか。

人とかかわるときは、明るくふるまって、自分と過ごす時間を有意義なものにしようとする。どんなに友達がたくさんいても、いずれいなくなるんじゃないか。見棄てられたくない。

今が良くても、将来、自分がどうなるのかわからない。趣味に没頭する。その時間は不安を忘れていられるから。

相手に隙を見せないように、すべてを完璧にして、逆に不安を与えたりして。

俺のアホみたいな、この浅い考え、いや、妄想が本当のことならば、器用なのに、なんて不器用な生き方か。とツッコミたいところだ。

そんな生き方じゃ、気苦労が絶えないだろうな。もしかしたら、己の精神を削っていく奴らにずっと出会い続けていたのかもしれないし、これからもそうなのかもしれない。

じゃあ、俺はそんな人に対して一体どうするか。

うーん、どうしようもない。

同じ不安を抱えているけど、問題は解決しようがないと、答えが出た。

それは、大学を卒業してから社会人になって、ずっと後のことだった。

ただ、今の俺が悩んでる人に何かするとなれば、ギブ側ってのは確かにつらいけど、いつか、相互共に認めあえるようなテイクが現れるんじゃないかと信じてるんですよ。って伝える。

俺は歳をとって、テイク側を見つける努力をやめたから、出会いの機会はなくなってしまったけれど。

でも、俺以外の誰かが”テイクに出会えるという希望”を持っているのであれば、信じていたい。そしたら、俺はその考えを伝えるし、少しでも勇気を与えられるんじゃないか、と思うから。

そういえば、先輩はどうしているだろう。

サークルで集まることもなくなり、連絡は長らく途絶えている。

きっと、最高のテイクと出会ってるだろう。

幸せそうな家庭を築いて、最近は花粉がひどくて困るわー。薬も効かないし。なんて言っていて。

せわしなく、子どもたちが部屋を走り回る中、日差しのぬくもりを包んだ、ふかふかの洗濯物をせっせとたたんだりしている。

そうして、何でもない休日を過ごしているに違いない。

そうであってほしいよな。

ちょっとは成長したんですよ。と、シワの増えた俺は一人、机の前で自嘲気味に話しかける。

テーブルのカシスオレンジはもう飲み切った。これで二杯目になる。

味も薄くぼやけてしまった、手元にあるレモンサワーが、アサヒのノンアルコールに変わっていることに気づかない。

大丈夫っすよ。絶対、幸せになるっすよ。と、嘘でもいいから言う。

ちょっとはましな返答をしてくれるじゃん。と笑いながら褒めてもらう。

手元が少し暗いくらいの、安居酒屋の照明の中、たこわさを食べながら。

俺と先輩の会話は、今もなお、終わることなく続いている。

追記：
前の更新から、もう一か月経つんじゃないか（半ギレ）

遅くなりながらの更新。申し訳ございませんでした。

“いまさらだけど、X。始めるってよ。

人生安価買取。という名前でXを始めた。

俺が今まで始めていなかったのは、反ワクチン派の両親がSNS内を闊歩しまわっていて、君の名は。をリスペクトしたみたいな一家全員集合になると嫌だから、

なのですが、

情報の渦に飲まれると大変そう、というのが一番の理由です。

とりあえず、「人生安価買取。的な。」の更新案内を主にやっていく予定。

つぶやきは、まあ、こっちでのネタが尽きない程度にということで。

ほな、よろしゅうおねがいします。

人生安価買取。X　URL（https://twitter.com/Lifecheapbuying）

“仕事”

ニュースを見ていたら、車に落書きをしようというイベントが自動車工場で催されていたことを知る。

笑顔で「えみちゃん、かわいい」なんて文句を書き込んで、白い車体を汚している。

車に落書きをすることで、親しみを感じさせるなんてばからしい。金を稼げるようになってから親しみを感じるようになればいいじゃないか。

幼いころから、私たちはあなたたちの味方ですよ。なんて顔をして地域に溶け込む。

親子が言う。あそこの対応はよかったよね。親しみの持てるメーカーだし。

今度、対応してもらおうか。

鳥がヒナに餌付けするのに似ている。

イベント。破壊イベント。

何のためのイベントか。

自慢の商品を壊されることで、自分たちのやっていることはあっけないものなんだと、社員に理解させることが目的だったら面白い。

必死になって、納期に合わせた車。丁寧な接客で納車した車。

ペンでぐちゃぐちゃに塗りつぶされるエンブレム。

いや。子どもを純真無垢な存在だと決めつけていること自体、おごり高ぶっている。

この間も、いじめが原因で集団訴訟を起こしたュースを見たばかりである。

集団になって誰かを限界まで追いやることができる。子どもといいつつ、やはり一人の人間だ。

ともかく、俺たちは仕事をめちゃくちゃにされるべきだ。

自分たちのやっていることを無に帰す。すべてが土に戻ることを感じてしまう。

製造業の人間は、自身が関わってきた商品を燃やされる。爆破し、完璧に粉々にされる。

サービス業の人間は１週間仕事をストップさせられる。話の通じない相手とひたすらに対話を繰り返す。疲れ果ててしまったら、こっちから会話を止めにしてしまう。本人の評価には影響しない。ただむなしさを感じるだけだ。

俺らは何のために働いているのか考える。

家族のために働いているという人もいる。

実は家族なんてくだらない。離婚して一家離散してしまえばよい。そんなふうに思ってしまえば、いとも簡単に理由なんてものは崩れ落ちてしまう。

俺らが必死に守ってきたものは、潮の満ち引きに似ていて、案外あっさりと俺たちの前を過ぎ去っていくものだ。

俺たちの前にある確かなものなんて、くだらない。

完璧な理由なんてありえない。

みんなストーリー作りが上手だな。

俺も見習いたいところだ。

追記：
へどみたいなまとまりの文章だ。（いつもそうか）

“デフレカルチャーとこれからの疑似公共施設―スリープオーバー・ラジオを聞いて―”

　今日は、俺が触れたメディアについて、思うことをそのままに書いてみよう。という一環で更新することにした。

　取り上げるのは、ニート（アカウント見ましたが、ただのニートじゃない）のジョージ氏（@jo2geor2：Xアカウント）と編集者として活動なさっているせしも氏（@seshiapple）が配信しているスリープオーバー・ラジオの「第35回　デフレカルチャー」（2024年1月24日配信）である。（参考１）

　まず、前提として、俺は地方出身だ。ラジオに出演されたジョージ氏、せしも氏、りおっぴ氏とは、出身や年齢も違う。大学は県外だったが、それもまたド田舎だし、都内のデフレカルチャーなんて何一つわからない。

　今から書くことは、デフレカルチャーに関することだが、内容は個人間で左右されるものであるし、俺が大胆に解釈違いをしているのかもしれない。

まあ、言い訳はともかく。今回のラジオを聴いて、足りない勇気と脳みそを振り絞り、自分の思いをまとめてみるというだけの話だ。下記がラジオを聞いて、思いついたこと（仮説みたいなもの）。

・将来、地方（地方都市）の若者の陰キャたちは、人生の希望を失い、YouTubeのコメント欄を“疑似公共施設”として利用するようになる。そして、その動画ジャンルは、Doomer音楽やwaporwaveと類似したものになる。

感想を交えてぼちぼち書いていこう…

・スリープオーバー・ラジオ。印象に残った箇所。

話題にあがっていたのは、ブックオフ、ツタヤ、24時間営業のファストフード店とか。安くで粘れる（楽しめる）サービスをデフレカルチャーというらしい。今となっては、他のサービスに売上を取られている店ばかりだ。（ブックオフ、ツタヤはAmazonに役割をとって代わられている）ラジオの中で、デフレカルチャーの特徴として挙げられていた店は、安価で長時間利用できるという点から、若者たちの“疑似公共施設”ではないか。という指摘があった。

疑似公共施設。確かにそうか。最近は、学生がファストフード店で勉強をすることについて、良いことかどうか、ネットで評価が分かれていたけど。純粋に茶をしばきにきた方々には不快なんだろうな。学生はうるさいやつがいるしね。（みんなそんな人ばかりじゃないけど。）

自分たちはある程度金を払って空間を手に入れているのにも関わらず、学生の注文なんてたかが知れている。注文金額は奴ら（失礼）の倍払っているのに、同じサービスを受けるなんて気に入らない。

それに、店側も回転率のことを考えると、おおらかに容認できない、というところまで来てしまったわけか。昔は地方でも24時間の店が多かったけど、だんだん減りつつある気がする。当たり前だけど、社会が全体的に余裕なさげだ。

　そして、驚いたのは、りおっぴ氏（若者）の「コインランドリーに集まって話をする」という発言だ。ド田舎住みの俺にとっては、羽虫が大量に集まって掃除が大変そうな場所としか思っていなかった。けれども、空調はほどなく利いているし、集まって話をするのにはかなり快適な場所だ。

　LUCKY TAPESやマカロニえんぴつの楽曲でも、コインランドリーを題材にしたものがある。結構流行りなのだろうか。（流行に疎い）曇りや雨のせいで、洗濯物が乾かないときに使うから、俺みたいな人間は「曇りの日＝感情の曇り」とか「湿った感情」無理やり乾かす、みたいな安直な発想しかできない。これはエモ感情ともつながりがあるのか。もっと調べないとわからない。

まあ、とにかく。これらの発言を踏まえて、俺は地方都市でのデフレカルチャーのこれからについて話を進めていくことにした。

・地方の若者陰キャと現代のSNS、ファスト風土との関係性。

　簡単ではあるが、陰キャの定義をしておく。陰キャとは、どちらかといえば、非リア充でオタク、コミュニケーション能力が低めな人のことを指す。（参考２）（俺のことだな…。いかん、いかん。脱線）このような側面から、陰キャは、受動的な性格だと言えるかもしれない。

　さて、順を追って解説していこう。まず、地方の若者陰キャ（以下陰キャ略）たちは、将来への希望を失うことになる、というもの。

　なぜそうなってしまうのか。それは自身の人生が、周りの環境によって行き詰っているように感じられるからだ。

　中学校、高校、もしくは大学といった場所において、コミュニケーション能力の高い人々（所謂、陽キャ）のつながりを嫌というほど見せつけられる。また、SNSの発達につれ、陰キャたちは、自分と同年齢の陽キャやインフルエンサーたちとの容姿、学歴、金銭感覚の違いを意識させられる。このような状況下において、他人を気にせず、自信を持って生きよ。というには厳しいものがある。
　また、ファスト風土も陰キャたちの希望に影響を与えていると考えられる。ファスト風土とは、大型店の出店規制がロードサイド（国道沿い）に立てられた現象のことを指す。社会学者の三浦展は、自身の論文「ファスト風土＝持続不可能な風土」にて、このように述べている。（参考3）

　「地方のショッピングモールに行けば分かるが、そこには世界中に店舗展開しているCD店がある。20年前までは東京や大阪のような大都市にしかなかったような店である。それが今は日本中の田んぼの中のショッピングセンターにある。地方の若者にとっては、このような拠点が地元にできることはうれしいに違いない。しかし見方を変えれば、それは、働いて収入を得ようとか、そのために東京に行こうといった意欲を持つ必然性がなくなるのだ。」（三浦2018）

　つまりは、ファスト風土は若者の上昇志向を削いでいるというわけである。これは地方の若者陰キャにおいても同じことが言えるはずだ。

　無力感に関して言えば、このような傾向もみられる。今日の日本や国外の若者の間では、シティ・ポップブームが巻き起こっている。これは、過去の日本の輝きに思いをはせることで、暗い見通しの将来に光を取り戻そうとする動きであり、その場所は過去の映像で見たことのある東京、そして、当時の音楽であるシティ・ポップである。と、メディア評論家である高橋幸治は述べる。（参考4）

『懐かしく思う「知らない場所」、恋しく思う「存在もしない世界」、「救済を求める人々」が渇望してやまない「失われた理想郷」、それこそが、経済と文化の両面における繁栄に彩られた1980年代の日本、とりわけ東京であり、その情景や空気、浮足立つ人々の気分が凝縮されたものこそ、当時の人々が耳にしていたシティ・ポップなのである。国籍を問わず現代の若い世代にとってシティ・ポップとは前面を覆う蒸気の波から微かに漏れる一筋の光明なのだろう。（中略）

…グローバル資本主義、体力消費社会、情報消費社会、その駆動力としての新自由主義の行き詰まりによってもたらされたさまざまな弊害のつけを支払わされる若い世代にとって、現代と対極にあるかつての華やかであった世界、眩しいほどに輝いていた世界のイメージだけで十分なのである。
　文学や映画に描かれるディストピアを絵空事として受け流すほど呑気ではおられず、かと言って無根拠な空気でユートピアを猛進するほど純朴でも無垢でもなく、このままでは現在に永遠に閉じ込められてしまいそうな人々の不安と憂鬱が向かった「終着点」。それが映像や画像で見たことのある過去の日本であり、その中心地であった東京の空気を余すことなく感じさせてくれるシティ・ポップであった。』（高橋2021：53）

　もちろん、地方の陰キャがみな絶望するというわけでは無かろう。

　しかし、日本の若者の周りには、土地性から来る無力感、将来への希望を過去から見出そうとする風潮が取り巻いている。しかも、陰キャの特徴から、彼らは受動的な態度をとってしまいがちだ。自ら行動して現状を抜け出そうとする者がどれくらいいるだろう。

　このような条件からして、地方陰キャが絶望しやすい土壌は、すでに整っているのである。

もし、絶望が彼らを襲うならば、みんなでつながりあえる拠り所が必要になってくるだろう。
　
受け身な性格を持ちながらも、話題が共有できる場所。それはSNS上となる。

動画というコンテンツを元に、話題を共有できる、YouTubeのコメント欄なのだ。

・これからの地方の陰キャとDoomer音楽、waporwaveの親和性

　本論に入る前に、Doomer音楽やwaporwaveとはいったい何であるか、解説しておく必要がある。

　Doomerというのは、「主にインターネットにおいて、人口爆発、気候変動、汚染、核問題、経済活動の行き過ぎによる生態系への影響、AIによる暴走といった国際的な問題について過度に悲観的、運命的になっている人々のことを示す用語である。」と説明される。（参考5）
　彼らは、主に金のない男性達であり、孤独や無気力、空虚を抱え、夜に散歩をするのが趣味らしい。

Doomer音楽というのは、こういった不安を抱えた人々が、散歩をする際に聞く音楽のジャンルのことを指しており、暗いテイストのスローテンポな音楽が特徴だ。（参考7）

waporwaveというのは、「2010年頃にweb上の音楽コミュニティで生まれた音楽ジャンル」である。（参考8）「過去に大量生産されて忘れ去られた人工物や技術への哀愁、資本主義や大衆文化、1980年代のヤッピー文化、ニューエイジへの批評や風刺として特徴づけられている」とある。（参考9）

奇抜なパステルカラーで彩られた、近未来を想像させるイラスト。ノイズがかかり、はっきりとしない音を奏でるシンセサイザー。まるで濃い霧の中で迷子になっている気分である。

このような曲調は、聴き手の不安を煽っているように捉えられる。しかし、何故だか、当時を過ごしたことがないのにもかかわらず、なつかしさを感じさせるような情景がそこにはあって、逆に安心感を与えているように思うのは、俺の気のせいなのだろうか。（あくまで、個人的感想。）

本題に入る。

　ラジオでも登場したデフレカルチャーたちは、すでに登場したファスト風土の風景をつくりだすことに貢献している。日本において少子高齢化が加速すると、施設は人手不足により、その土地から撤退を余儀なくされる。当然、撤退した店舗の廃墟が続々と出てくるはずだ。

　これらの廃墟群が乱立する風景は、前述したようなDoomerたちが好むような空虚、そしてwaporwave が含蓄している、過去にあったきらめきや不安を煽る世界観を想起させる。　　
　今後、この様子を日常的に目の当たりにする陰キャたちは、2024年現在のシティ・ポップの流行の中で過ごす若者たちと同様に、過去の栄光を自身の将来への希望として扱うようになる。

　陽キャ、インフルエンサーたちがSNSで青春を闊歩する。一方、地方の陰キャたちは、その感情を慰めるべく、無料で利用できるYouTubeのコメント欄へと向かい、自身の街と似ていて、どこか親しみを感じさせるDoomer音楽やwaporwaveに似た世界観に入り浸っていくのではないか。

　つまり、せしも氏やジョージ氏の言葉を借りるならば、Doomer音楽やwaporwaveのようなジャンルのYouTubeコメント欄は、疑似公共施設（ブックオフやツタヤ、24時間ファストフード店など）の“ジェネリック”を果たす可能性があるのだ。

・さらなる妄想。

　かつての若者たちは、24時間営業のファストフード店の中で、友人と共に夜を語り明かした。これからカラオケに繰り出そうか。深夜一時までだから、もう少しだべってても、まだまだ間に合う。
　彼らには希望があった。そうして刹那的な時間を店内で過ごしたのだ。しかしながら、一人、そしてまた一人。若者たちはモラトリアムの時間を使い果たし、次第に店内から消えてしまった。

　時は流れ、舞台はデジタルの世界に移される。廃墟となった店内は、閉店前と変わらぬ様子だが、店外は懐かしさという名の濃霧で覆われている。
　スクリーンを素早くタップする陰キャたちは、みなイヤホンかヘッドフォンを身に付けている。身体をテーブルに臥す者がいるかと思えば、虚空を仰ぐ者もいる。彼らは絶望しながらも、手元を明るくさせて、失われた過去の栄光という名の未来に、夢中になっている。

　そんな日が、地方の陰キャと呼ばれる若者たちに、いずれやってくるのではないか。
と、俺はそう思うのだ。

追記：
　ここまで書いてみて、なかなか無茶苦茶な妄想だなと思ってしまった。田舎住みの異常独身者の一端として、デフレカルチャーには親しみがあるので、感想をまとめてみた。
　スリープオーバー・ラジオ。めちゃ面白かったので、これからも過去回をdigりながら、聞いていたい。（これを先に書けよ）
　これからも更新のほど、よろしくお願いします。長文失礼しました。

（参考資料）
（参考1）sleepover radio//スリープオーバー・ラジオ#35デフレカルチャー
URL(https://podcasts.apple.com/ph/podcast/35-%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC/id1516886278?i=1000642699276）
（参考2）ねとらぼ記事　今どきの若者がネットで使う「陰キャ・陽キャ」ってどういう意味？
URL（https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1705/21/news015.html）
（参考3）三浦展「ファスト風土＝持続不可能な風土」『日本の住まいと風土性：国際日本文化研究センター共同研究報告』2007年,人間文化研究機構国際日本文化研究センター,P149

‎sleepover radio // スリープオーバー・ラジオ: #35 デフレカルチャー on Apple Podcasts
https://podcasts.apple.com/ph/podcast/35-%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC/id1516886278?i=1000642699276
‎Show sleepover radio // スリープオーバー・ラジオ, Ep #35 デフレカルチャー - 23 Jan 2024

‎sleepover radio // スリープオーバー・ラジオ: #35 デフレカルチャー on Apple Podcasts
https://podcasts.apple.com/ph/podcast/35-%E3%83%87%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC/id1516886278?i=1000642699276

‎Show sleepover radio // スリープオーバー・ラジオ, Ep #35 デフレカルチャー - 23 Jan 2024

（参考4）高橋幸治『「シティ・ポップ」はなぜ発掘されてしまったのか？レトロピアとしての未来』『FAB』vol2,2021年,P53
（参考5）Doomer Wikipedia
URL(https://en.wikipedia.org/wiki/Doomer)
（参考6）Doomer入門
URL(https://spotlight.soy/detail?article_id=pin2ovhvc）
（参考7）Russian Doomer Music vol.3(Superior)
URL(https://www.youtube.com/watch?v=wcaZcbain2s)
（参考8）TOKYO　DJ部【謎ジャンル】ヴェイパーウェイブとは？②
URL(https://tokyodj.jp/archives/1845)
（参考9）TOKYO　DJ部【謎ジャンル】ヴェイパーウェイブとは？①
URL（https://tokyodj.jp/archives/869）

URL元はすべて2024年3月24日アクセス確認済。

Doomer入門
https://spotlight.soy/detail?article_id=pin2ovhvc
BoomerからDoomerへ Doomerとは、海外でよく使われるネットミームです。 こい

Doomer入門
https://spotlight.soy/detail?article_id=pin2ovhvc

BoomerからDoomerへ Doomerとは、海外でよく使われるネットミームです。 こい